【西洋医学の影】研究目的での児童の人身売買
出典:Prepare for Change|要約 NotebookLM
この記事は、児童福祉団体「テール・デ・ゾム」が過去に行った、養子縁組を装った児童売買や非倫理的な医学実験の疑惑を告発する記事です。スイスに連れてこられた韓国やインドの子供たちが、隔離期間中に本人の同意なく薬理試験や外科手術の練習台として利用されていた実態が詳しく記されています。創設者エドモン・カイザー氏や心臓外科医による独断的な運営と研究目的の利用が、多くの幼い命を犠牲にした可能性を指摘しています。被害者の証言や調査報告を通じて、人道支援の裏に隠された組織的な虐待と搾取の暗部を浮き彫りにした内容となっています。

シャルル・ハーン(Charles Hahn)シャルル・ハーン(Charles Hahn)は、スイスで活躍した著名な心臓血管外科医です。ヨーロッパにおける冠動脈外科および開心術のパイオニアとして国際的に高く評価されており、主な業績は以下の通りです。
▶心臓外科のパイオニア: ローザンヌのラ・ソース・クリニックで心臓外科センターを牽引し、ヨーロッパにおける冠動脈バイパス手術などの先駆的な技術を確立しました。
▶ジュネーブ大学の教授: 1967年にジュネーブ大学の正教授に就任し、スイスの心臓血管外科の発展に大きく貢献しました。
▶クリニーク・ド・ジュノリエの創設: 後に設立されたジュノリエ・クリニックの創設者およびチーフとして、ヨーロッパ全土から多くの心臓病患者の手術を精力的に受け入れました。
彼がスイスの医療において果たした歴史的な役割の詳細については、スイス・メディカル・ネットワーク や、クリニーク・ド・ラ・ソース の公式ページで紹介されています。

スイスにおける児童の強制隔離と研究利用の実態
1964年から1979年にかけて、スイスの慈善団体「テール・デ・ゾム(Terre des Hommes)」が、養子縁組や医療支援を名目に海外から連れてきた児童に対し、強制的な隔離(検疫)と医学的な研究・実験を行っていた実態が報告されています,。その主な実態は以下の通りです。
1. 強制的な隔離(検疫)の実施
- 対象と規模: 韓国、インド、ベトナム、モロッコなどから養子としてスイスに到着した約1,933人の乳幼児や子供たちが対象となりました,,。
- 無差別な隔離: 子供たちはジュネーブ空港に到着後、新しい親に会う前に、健康状態に関わらず例外なく病院へ送られ、数日間から数週間の隔離を強いられました,。
- 実施の背景: この隔離は公的な医療機関の指示ではなく、団体創設者のエドモン・カイザーが、外国人流入に懐疑的だった当時の移民警察を納得させるために提案した「取引」でした,,。

2. 医学的研究および実験への利用
隔離期間中の子供たちは、医師たちの研究目的で「実験台(ギニアピッグ)」として利用されていました。
- 薬理学的テスト: 2024年の研究報告によると、隔離中の子供からX線撮影、採血、喉の検体採取、さらにはチューブを用いた胃液の吸引が行われていました。これらの体液から採取された細菌を培養し、抗生物質の有効性を試すための薬理学的テストに使用されていました。
- 心臓手術の研究: 心臓外科医のシャルル・ハーン(Charles Hahn)は、紛争地域から連れてこられた子供たちに対し、数千件の開胸手術を行いました,。これは新しい手術技法の習得や研究が目的であり、1972年だけで108人の子供が手術を受けました,。
- 高い死亡率: 1979年の夏(7月〜9月)には、手術後に6人の子供が相次いで死亡するという極めて異常な事態も発生しています,。
3. 情報の隠蔽と現状
- 記録の欠如: 多くの病院が当時の患者ファイルや報告書を「存在しない」としており、何が行われたかの詳細は闇に包まれています,,。
- 保護者の無知: 養親や後見人には、病院でどのような処置や実験が行われていたか一切知らされていませんでした。
- 当事者の声: 現在、成人した当時の子供たちからは「救済ではなく人身売買だった」「自分たちは研究材料として買われた」といった怒りの声が上がっています,。
テール・デ・ゾム側は、歴史的な検証の必要性は認めているものの、現時点では隔離中の医学的テストや心臓手術に関する具体的なコメントを避けています。
心臓外科医シャルル・ハーンが行った手術の詳細
ジュネーブの心臓外科医シャルル・ハーン(Charles Hahn)が行った手術については、その規模や目的、および極めて高い死亡率に関する凄惨な実態が出典元に記されています。
詳細は以下の通りです。
1. 手術の規模と内容
- 数千件の手術: ハーン教授が行った処置は数千件にのぼります。1978年に彼が発表した17年間の分析結果では、合計5,920件の手術を行い、そのうち5,202件が人工心肺を用いた開胸手術であったと報告されています。
- 対象となった子供たち: 主にベトナム、モロッコ、チュニジアなどの紛争地域や発展途上国から連れてこられた10代の若者が対象でした。1972年だけでも、11カ国から来た108人の子供に手術を行っています。
- 術式: 当時はまだ確立されていなかった初期の人工心肺装置を用い、狭窄した冠動脈のバイパス手術などの開胸手術が行われました。
2. 研究・実験としての側面
- 新技術の練習台: 西欧諸国では自国の子供を練習台にすることはありませんが、ハーンは新しい手術技法を習得・実践するために、発展途上国から「輸入」された子供たちを利用していました。
- 専門知識の蓄積: ハーンはこの活動を組織との「ウィン・ウィン(相互利益)」な関係と呼び、外科医としての専門知識を強化するための手段として利用していました。彼が発表した論文でも、これら数千件の手術を自身の研究成果として利用していますが、患者の出身地や年齢については一切触れていません。
3. 異常に高い死亡率(1979年の悲劇)
- 相次ぐ死亡: 1979年の夏(7月から9月)には、ラジー、アブデルカデル、ロトフィ、ハッサン、サミラ、アーネストという6人の子供たちが相次いで死亡するという異常事態が発生しました。
- 警告: 子供たちの滞在施設の責任者は、死亡率が10%を超えていることに恐怖を感じ、創設者のエドモン・カイザーに対し、ハーンと対峙するよう懇願する手紙を送っています。しかし、カイザーはハーンを「親愛なる友人」と呼び、子供たちの死については触れず、むしろ「手術のペースが遅すぎる」と不満を漏らしていました。
これらの手術は「人道支援」の名目で行われていましたが、実際には十分な医療的必要性がないまま、医師の研究や技術向上のための実験場として子供たちが利用されていたという疑いが持たれています。
隔離中に行われた薬理学的テストの具体的な目的
隔離中に行われた薬理学的テストの具体的な目的は、子供たちの体内に存在する細菌に対して、さまざまな抗生物質の有効性を試すことでした。
出典元には、1978年にインドからスイスに来た少女の事例に基づき、以下のような具体的なプロセスが記されています。
- 体液の採取: 隔離中の子供に対し、X線撮影、採血、喉の検体採取に加えて、チューブを用いて胃液(胃液に含まれる細菌)を吸引しました。
- 細菌の培養と実験: 採取された細菌を栄養液の中で増殖させ、それに対して各種抗生物質がどれほど効果があるかをテストしました。
- 動物実験への利用: さらに、子供から採取した細菌をモルモット(ギニアピッグ)に注入し、40日後にその動物を安楽死させて、細菌が体内(動物の体)でどのような影響を及ぼしたかを調査していました。
このように、隔離された子供たちは、新しい薬や治療法の有効性を確認するための「生きた細菌の供給源」および研究材料として利用されていたことが、2024年の研究報告によって明らかにされています。
事件発覚後のスイス政府の対応
スイス政府(連邦当局)の対応は、1970年代に疑惑が初めて浮上した当時と、学術的な実態解明が進んでいる近年とで大きく異なります。
1. 疑惑浮上当時(1978年)の対応:イメージ維持のための限定的調査
1978年にインドの新聞が「研究目的で子供がスイスへ密輸されている」と報じた際、当局は当初消極的でした。
- 当初の拒絶: 在インド・スイス大使館がベルンの当局に対し、疑惑への外交的介入を打診しましたが、ベルン側は当初これを拒否しました。
- 疑惑払拭のための調査: その後、インドからの養子縁組が増加し、スイスの国際的なイメージ悪化が懸念されたため、ようやく調査に乗り出しました。移民警察が特定の8つの養子縁組ファイルを調査しましたが、その目的はあくまで「インド側の告発を論破すること」にありました。
- 実態の看過: 調査の結果、スイス外務省はインド大使館に対し「子供たちは皆元気に家族と暮らしている」と報告し、事態を収束させました。しかし、この調査において病院での強制隔離や実験の事実は当局(移民警察)に対しても隠蔽されたままでした。
2. 近年(2023年〜2024年)の対応:公的な学術調査の委託
近年のスイス政府および地方自治体は、過去の違法な養子縁組の実態を明らかにするために、公的な研究を支援しています。
- 連邦レベルの調査: 2023年、スイス連邦アーカイブの委託を受けたチューリッヒ応用科学大学(ZHAW)が、過去の養子縁組における違法行為に関する分析結果を発表しました。この中で、テール・デ・ゾムによる活動も調査対象となりました。
- 州レベルの調査: 2024年には、チューリッヒ州とトゥールガウ州の委託により、インドからの養子縁組の実態を調査した報告書(書籍『Mother Unknown』)が発表されました。この最新の研究によって、隔離期間中に行われていた薬理学的テストなどの具体的な虐待の実態が公にされました,。
3. 現在の状況
- 組織の姿勢: 調査結果を突きつけられたテール・デ・ゾム側は、歴史的な検証の必要性は認めているものの、医学的テストや心臓手術の詳細については依然として具体的なコメントを避けています。
- 記録の壁: 調査が進む一方で、関与した多くの病院が「当時の患者ファイルや報告書はもう存在しない」と回答しており、公的な追及を困難にしています,。
このように、1970年代の政府対応は自国の評判を守るための表面的な調査に留まっていましたが、現在は連邦や州が主導して、過去の非人道的な行為を歴史的・学術的に検証する段階に移行しています。
詳細全文をこちらでお読みください: https://prepareforchange.net/2026/05/02/trafficking-of-children-for-research/
関連過去記事

