政治・国際社会

ガザでは現在、死者が4万5000人に達し、世界に助けを求めている。誰か聞いているだろうか?

出典:Prepare for Change

ガザでも、この人物は無関心で迎えられた。多くの人は、死は自分たちに起こりうる最悪の事態ではないと感じている。

月曜日、ガザ地区の死者数が4万5000人に達したというガザ保健省の発表は、無関心に受け止められた。アラブや国際ニュース局は、結局は数字の一つに過ぎないから、特別ニュース速報で番組を中断しなかった。そして、ガザ地区で亡くなった人の数は、しばらくニュースになっていない。

おそらく、死者が2万人を超えた数か月前も、同じような状況だったのだろう。5万人を超えたら、また話題になるかもしれない。この信じ難い数字が注目を集め、ガザでの爆撃や直接的な殺害が止まるかもしれない。たとえ止まったとしても、直接的な殺害が止まるだけだ。

ガザでは、 今後何年も死が生活の一部であり続けるだろう 。母親の胎内にいる赤ちゃんは戦争の影響を被るだろう。耐え難い生活環境の中で生まれることになるからだ。誰も提供できなくなった医療や医療サービスに頼っている高齢者も苦しむことになるだろう。

先週、ヌセイラト難民キャンプでイスラエル軍が攻撃を行った後の様子。写真提供:エヤド・ババ/AFP

イスラエルでは、死者の数を気にする人はいない 。 ハマスが運営するガザの保健省が発表する統計の信憑性を人々は常に疑うだろう。破壊と死体の光景には、おなじみの反応が返ってくるだろう。ハマスは10月7日の残忍な攻撃でこの戦争を始めた。ハマスは人質を取っているのだから代償を払わなければならない。ハマスだけでなくガザの住民全員が代償を払わなければならない。ハマスを支持する人も反対する人も、ただ生きたいと願う人も、みんな死んでもいい。

パレスチナ人の非人間化は完了した。イスラエルの精神状態をめぐる戦争において、ネタニヤフはすでに完全な勝利を収めた。

ガザの人々の間でも、最新の数字にはほとんど関心がなく、期待も非常に低くなっています。彼らは、ガザはもはや誰にとっても関心のないものだということをすでに知っています。注目はレバノンに移り、次にシリアに移りました。シリアが今、この地域に重大な影響を及ぼしている大きな話題になっています。ガザについて、何か新しいことが言えるでしょうか。苦しみは、たとえ悪化し続けていても、同じ苦しみです。

ガザの多くの人々にとって、現時点では死は自分たちに起こりうる最悪の事態ではないようだ。家族や友人が感じるであろう悲しみにもかかわらず、少なくとも死ねばもう苦しむことはない。中には、より良い世界に行くことができると信じている人もいる。生き残った者は、まともな食糧や飲料水の深刻な不足、基本的なサービスの欠如により、毎日苦しみ続けるだけだ。

月曜日、ガザのカーン・ユニスで会葬者ら。写真提供:バシャール・タレブ/AFP

ガザのインフラは完全に破壊され、住民の大半はテント暮らしでまた冬を迎えている。小麦粉1袋やトマト1キロは現地ではとんでもない値段で、 最も基本的な食料品でも数十シェケルかかる。 しかも、ガザの一部の商人のように、まだ何らかの方法でお金を稼いだり手に入れたりできる人がいればの話だが。そうでなければ、人々の貯金は底をついている。現金を手に入れることが大きな課題となっている。

武装したハマス戦闘員や他派閥の戦闘員がまだ残っているが、まだ生き残っているガザ地区の住民200万人のほとんどは、この大惨事から自分たちを誰が救ってくれるのか分からない。彼らは地平線に希望の兆しを見いだせない。

戦争後のガザ運営のための合同委員会で合意できず、ガザにわずかに残った土地をめぐって争っているファタハ  やハマスなどのパレスチナ諸派だろうか? あるいは、事実上昏睡状態にあり機能していないパレスチナ人の統括組織であるPLOだろうか? あるいは、現在ジェニン難民キャンプの支配権をめぐって戦っているパレスチナ自治政府とその軍だろうか ?

1年以上イスラエルを非難しながらも、圧力をかける手段を持たないアラブ世界とイスラム世界でしょうか? それとも、反ユダヤ主義で告発されているハーグの国際刑事裁判所でしょうか? おそらく、啓蒙された世界が協力してくれるでしょうか?

ガザの人々はこれらすべてに助けを求め、叫び声を上げています。これまでにガザでは4万5000人が殺害され、さらに数千人が瓦礫の下に埋もれています。彼らの助けを求める叫び声が聞こえる人はいるでしょうか?

出典: https://www.haaretz.com