地殻変動・災害

桜島の爆発、1週間で74回-噴煙は3千メートル超も

出典:Yahooニュース>朝日新聞
2025/05/31

鹿児島県の桜島で30日夜、爆発的噴火が発生した。  鹿児島地方気象台によると、30日午後8時58分、桜島の南岳山頂火口で噴火が発生し、噴煙は火口縁上3千メートルまで上がった。火山灰は、火口から南の方向に流された。  桜島では噴火警戒レベル3(入山規制)が続いている。

出典:朝日新聞|2025/05/24

 桜島の噴火活動が5月中旬から活発化している。鹿児島地方気象台によると、12日から山体の膨張が観測され、5月の爆発的噴火は70回を超えた。月別の爆発回数でみると約5年ぶりの高水準。膨張の動きは落ち着いてきたが、膨張した状態がなお続いている。

 気象台によると、12日午後8時ごろから島内の傾斜計と伸縮計で山体膨張を示す地殻変動を観測。15日朝から南岳山頂火口で噴火が始まり、山体は午前11時半ごろから収縮したが、午後3時半ごろに再び膨張に転じた。鹿児島空港では降灰の影響で欠航が相次ぎ、午後9時38分に起きた約1カ月ぶりの爆発では、鹿児島市の市街地でも爆発音や空振が感じられた。

 16日以降も爆発は1日に5~19回発生。22日までに計73回に達した。月別回数では2019年11月(77回)や20年2月(67回)並みの水準になった。

 20日の現地調査では火山ガスの1日の放出量が1万1200トンと観測開始以来最多を記録。マグマが地下から供給されているあらわれという。林幹太火山防災官は「今後も活発な状態が継続すると考えられる」と話す。

 ただ、避難指示などにつながる噴火警戒レベルは3(入山規制)のまま。レベル引き上げは、爆発回数ではなく、大きな噴石などの到達範囲や、大正噴火のような大規模噴火の可能性に着目して判断される。今回観測された地殻変動の大きさは、引き上げの基準値よりひと桁小さいという。

錦江湾奥はカルデラだった!
鹿児島で約30,000年前に、今の桜島の噴火の100万倍位の巨大噴火が起こりました。
噴出したマグマの量は、県全土を60mの厚さで埋め尽くすほど。マグマが出た後の地面はへこんで錦江湾奥部にあたる姶良カルデラに。鹿児島の地には、軽石、火山灰、火山ガスが600℃以上の高温で混ざり合った火砕流がなだれ込み、たった1週間で山も谷も埋め尽くして、平らな地形となりました。その後、川にけずられて残った地形が現在の鹿児島のシラス台地です。
約26,000年前には、姶良カルデラの南端で噴火が始まり、まず北岳ができ、その後、噴火口がずれて南岳ができ、2つの火山体が連なる桜島をつくりました。
今、私たちが立つ鹿児島のシラス台地も、眼前に広がる桜島や錦江湾も、大昔の巨大噴火とつながっています。
https://www.sakurajima-kinkowan-geo.jp/sakurajima-kinkowan/landscape-geology/