日本時間2025年11月11日、今年最大の太陽フレアを観測=きょうからあすにかけて地球に到達
大規模な「太陽フレア」きょうからあすにかけて地球に到達 人工衛星・GPS・通信に影響のおそれ
2025年11月12日 17時49分 TBS NEWS DIG
太陽の表面で起きる爆発現象「太陽フレア」が観測され、国の研究機関はきょうからあすにかけて、GPSなどに影響が出るおそれがあると注意を呼びかけています。
情報通信研究機構によりますと、日本時間のきのう午後7時過ぎに太陽の表面で起きる爆発現象「太陽フレア」が発生したということです。規模は5段階のうち、最も上のクラスの大規模な爆発だったとしています。
これにより、地球に向けて高温のガスの塊が噴出し、きょうからあすにかけて地球に到達することが予測されています。この影響により、人工衛星に障害が起きたり、GPSの精度が落ちたりするほか、飛行機や船舶で使う通信に障害が出るおそれがあるとしています。ただ、携帯電話の通信や人体には影響しないということです。
今年最大の太陽フレアを観測=露研究所
日本時間11日午後1時ごろ、今年最大規模の太陽フレアが観測された。ロシアの太陽天文学研究所が発表した。X5.16級で、今年発生した他の大きな太陽フレアと比べても、放射線量で3~5倍、エネルギーで10~20倍の差があると推定される。 2024年10月にはより強力なフレアが発生したが、地球への影響はなかった。今回は地球への影響域内で観測されたものとしては、数年に1回の規模になる可能性があるという。 ただ、詳細なデータや地球への影響の有無について知るには、しばらく時間が必要だという。(出典:Sputnik日本)
太陽が地球の方角にプラズマを大量放出
最高等級のX1.79のフレアは、太陽の活動が活発な時期に戻ったことを示している。ロシア科学アカデミー、太陽天文学研究所によると、今回の新たなフレアは地球に直接影響を与え、磁気嵐を引き起こす可能性がある。 同研究所によると、このフレアの発生で大規模なプロミネンス(紅炎)が部分的に破壊されたため、プラズマ雲の質量はさらに増加し、磁気嵐が長期化する可能性がある。
磁気嵐による影響は?
ほとんどの磁気嵐は、一般人の生活に大きな影響をもたらすことはない。ただ、極端に強い場合、1989年にカナダのケベック州で9時間にわたる大規模停電をもたらした例や、1991年に日本の放送衛星ゆり3号の太陽電池が故障した例などがみられる。 磁気嵐の人体への影響については、直接的な関連が科学的にはっきりと結論付けられたわけではない。だが、一部では磁気嵐の発生とホルモンバランス、心拍数、血圧などとの相関性を指摘する論文もあり、研究が進められている。 唯一嬉しいことといえば、オーロラ観測範囲が普段より低緯度地域まで広がる可能性もある。特に北海道など北日本にお住まいの方は見られるチャンスがあるかもしれない。(出典:Sputnik日本)

