地殻変動・災害宇宙・地球環境

2025年最強の太陽フレアが太陽から噴出(2025/05/14)

画像出典:NOAA宇宙天気予報センター

太陽黒点 AR4087 の X2.7 クラスの爆発により、活動領域が地球に向かって回転するにつれて無線信号が乱れ、今後さらにフレアが発生するリスクが高まっています。(出典:SPACE.COM

出典:tabi-labo.com|2025/05/16

2025年5月14日、太陽表面で「今年最強」とも目される大規模な爆発、太陽フレアが発生。その影響は、地球の一部の通信網を揺るがした。それは、私たちの日常に潜む新たなリスクの予兆かもしれない。

X2.7の閃光
地球を襲った「見えない衝撃」の正体

「space.com」によると、発端は2025年5月14日。太陽の活動領域「AR4087」で発生したX2.7クラスという強大な太陽フレア。この爆発現象は、地球に面した太陽の昼側、ヨーロッパ、アジア、中東の広範囲でR3レベル(強いレベル)の無線通信障害を引き起こした。

発生時刻は東部標準時午前4時25分(日本時間同日午後5時25分)。X線や極紫外線といった“宇宙からの使者”が光の速さで到達し、地球大気上層の電離層を急激に乱した結果だ。

アメリカ海洋大気庁(NOAA)宇宙天気予報センターによれば、太陽フレアはA、B、C、M、Xの5段階で評価され、Xクラスはその頂点に君臨する。今回のX2.7という数値は、その中でも決して小さくないエネルギーの放出を意味している。

このAR4087は、まるで舞台袖で出番を待つ主役のように、地球の真正面へとゆっくりと回転を続けている。事実、このX2.7フレアの前後にも、M5.3クラス、そしてM7.74クラスという強力なフレアを立て続けに観測。太陽活動が活発化していることの動かぬ証拠となった。(全文